


約2年ぶりとなるニューアルバム「I AM... SASHA FIERCE (アイ・アム...サーシャ・フィアース)」は、なんと実際に70曲をレコーディングし、この中からビヨンセ自らがセレクトした18曲が収録された豪華盤。そして、このニューアルバムのタイトルの「サーシャ・フィアース(SASHA FIERCE」」とは、ビヨンセの別人格の名前だという・・・・・・。
- I AM... SASHA FIERCE(アイ・アム...サーシャ・フィアース)/ BEYONCE KNOWLES 1,980円(CD2枚組)/全18曲(※日本のみのボーナストラック2曲 )
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![]() ![]() ステージに立ったビヨンセは、興奮状態に達すると、何もかも勢いにまかせてしまう、“もう1人のビヨンセ”となる。このもう1人のビヨンセの名前が「サーシャ・フィアース(SASHA FIERCE)」。ダイナミックなパフォーマンスは、時として「強い女性の代弁者」としてイメージを一般に抱かせてきたが、今回のニューアルバムでは、そんなエンターティナーのビヨンセだけではなく、27歳のピュアな女性としての一面も表現したという。 ![]() ――ニューアルバムについて教えて。 ビヨンセ:今回のニューアルバムには、素敵な曲がたくさん詰まってるわ。でも、正反対の印象を抱かせる曲が多いと思う。私は二重人格的なところがあって、たとえばインタビューされる私と、ステージでの私は全く違うキャラクターなの。だから、アルバムを2つに分けることにした。今までで最もピュアで、純粋で、脆いラブソングがある一方で、これまで以上にセクシーで、強気で、炎のように熱い、私がステージで演じている「サーシャ・フィアース」としての曲とね。この両極端な世界をファンにぜひ聴いて欲しかったの。だって、その両方とも私だから。 |
――もうひとつの人格「サーシャ・フィアース」を自覚したきっかけは? ビヨンセ:サーシャ・フィアースの誕生はあるパフォーマンスがきっかけなの。ステージ上でノリにノっている時、何十万ドルもする高価なダイヤモンドのイアリングを、ファンに向けて投げちゃったの。それが、「サーシャ・フィアース」という人格を初めて自覚した瞬間ね。何があろうと気にもかけず、その時の勢いで何かやっちゃうみたいな。でも、パフォーマンスが終わって、ふと元の人格に戻ったとき、「イアリングどこに行っちゃったの!?」って思わず叫んじゃった(笑)。そのあと慌てて観客席に探しに行ったのよ。結局みつかったけど、そうじゃなかったら何十万ドルも払って買い戻す羽目になってしまうところだった(笑)。そんな私を見たいとこが、「サーシャ、あなたは全く別の人だったね」って。それから「サーシャ」って呼ばれるようになったの。この出来事をあるインタビューで話したら、「サーシャ」のポスターを持っているファンまで現れて、すっかりおなじみになっちゃったわ。 |
![]() ――ニューアルバムそれぞれのポイントを。 ビヨンセ:「アイ・アム...」は、27歳のピュアな私自身を表現したものなの。自分の本心と対話したいときや、ラブソングもいっぱい詰まっているので、恋愛している甘い時期の人におススメね。「これって私のために書いたんじゃないの!?」って聴く側が思わず思っちゃうほど、とってもパーソナルで、気持ちを表現できている曲がたくさんあるから。「サーシャ・フィアース」の方は、クラブに行く前とか、昔の彼氏を忘れたい時とかにぴったりね(笑)。誰かを誘惑したくて、セクシーな音楽が必要なときとか、そんな時に聴いてみて。 ――ビヨンセには「女性の味方」「独立した女性のあるべき姿」といったイメージも。実際には違う? ビヨンセ:私はいつも強い女だったし、女性としての強さは忘れたくないわ。自分のゴールを持って生きている人は尊敬しているし。耐える必要のないこともあって、その基準を決めるのは自分自身だと思う。その一方で、自分が接するように、他人にも接するべきだと思う。恋愛においてだけじゃなくて、人生全般に言えること。だから、ひとりよがりになることなく、相手にも気を使ってあげることも必要だよね。本当に愛する人に出会ったときは、多少は妥協もして、恋愛が長続きするよう努力すべきだと思うの。 |
![]() ![]() ――これからのビヨンセの目標は? ビヨンセ:私は自分が想像していた以上のことを成し遂げてきた、ハッピーな女性よ。あとは、このままハッピーに過ごしたいわ。年を重ねるにつれて、プライオリティは変わっていくと思うけど、このまま成長し続けることね。人として成長すれば、音楽も進化するし、女優としてもクラスアップして、すべてが良い方向に進むと思うの。もちろん、恋愛もついてくると思うのよね(笑)。 |
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【BEYONCE KNOWLES/ビヨンセ・ノウルズ】 1981年9月4日生まれ アメリカテキサス州ヒューストン出身 幼い頃から、ダンスや歌を学び、周囲を圧倒する天才エンターティナーぶりを発揮。その後、ガールズ・グループ「デスティニーズ・チャイルド」を結成。世界的なヒットを飛ばし、リード・ヴォーカルであったビヨンセへの注目が一気に高まった。2002年7月には、初ソロ・シングル「ワーク・イット・アウト」をリリース。女優デビュー(ヒロイン)を飾った映画「オースティン・パワーズ3」の主題歌に起用された。翌年6月には待望のデビュー・アルバム「デンジャラスリィ・イン・ラヴ」を発売。第46回グラミー賞で5部門を受賞し、2ndシングル「リング・ジ・アラーム」も全米で大ヒット。さらに、3rdシングル「イレプレイスブル」は今もビヨンセにとって記録である全米チャート10週連続1位を樹立した。そして06年12月に全米公開された主演映画「ドリームガールズ」では、ゴールデングローブ賞とアカデミー賞に堂々ノミネーションされるなど女優としても確固たる地位を築き上げている。 |