

グラビアアイドルから女優へ、着実な歩みを続ける川村ゆきえさん。8月15日に公開される映画「吸血少女対少女フランケン」では、主人公の美少女吸血鬼をキュートに演じています。撮影を終えたばかりの川村ゆきえさんに、映画の見所や今後の抱負などについて聞きました。



――主役とはいえ少々特殊な役どころ。決まった時の気持ちは?
川村ゆきえ:以前から制服を着る役をやりたいという気持ちがあり、しかも今回は吸血鬼。普通の学園ドラマとは違うし、これは面白くなるな、と思いました。安っぽくなってしまうのだけは嫌だったので、とにかく全力でやろうと。そういう意味ではこの役に賭ける思いは強かったですね。
――実際に演じてみての感想は?
川村ゆきえ:吸血少女の有角もなみは、一見、萌えキャラ系の普通の女の子だけど、実は何百年も生き続けていて、心の底では「男なんて奴隷」ぐらいにしか思ってなかったりする。映画ではダイレクトに出ていないけど、図々しさや自分の意見を押し通す頑固さみたいなものを持ち合わせた女性です。そんな役を演じることはすごく新鮮だったし楽しかったですね。
――学園生活からアクションシーンまで、目まぐるしく変わる場面に対応するのは大変だったのでは?
川村ゆきえ:アクションは初めてだったので、クランクイン前の3日間練習しました。役への思いは強かったから、極端な言い方だけど「骨折してもいいや」ぐらいの気持ちで全力で取り組んだつもりです。学園生活とアクションとで、もなみのキャラクターが極端に変わるのですが、その辺りも演じることの楽しさみたいなことを学んだ気がします。
――血を浴びるシーンが印象的でした。
川村ゆきえ:どうせ浴びるなら思いっ切り浴びちゃえ、みたいな(笑)。顔なんてグチャグチャでした。「カット!」の声までは緊張したけど、スタッフと出演者が一体になった“超”楽しい現場だったので、そのノリのまま撮影し、楽しく血が飛んでましたね。現場の雰囲気は作品に滲み出るものだけど、その典型的なシーンだったかもしれません。

奇想天外 抱腹絶倒の
ファンタスティック ラブ ホラー!?
都立東京高校に転校してきた謎の美少女、有角もなみ(川村ゆきえ)。その本当の姿は、人の血を吸って何百年も生き続けてきた吸血鬼だった。彼女は同級生の水島樹権(斎藤工)に、自身の血を混ぜたバレンタインのチョコレートを渡し、これを口にした樹権は中途半端な吸血鬼になってしまう。樹権に吸血鬼として一緒に生きることを求めるもなみ、これを受け入れる決心をする樹権……そんな2人の急接近に「自称・樹権の彼女」である富良野けい子(乙黒えり)は激怒。ある日、もなみに襲いかかるも、勢い余って屋上から転落死してしまう。が、“マッドサイエンティスト”である父・富良野ケン児(津田寛治)により、「少女フランケン」として復活し、再びもなみの前に立ちはだかるのだった――。映画の原作は内田春菊が1990年代前半に発表した2つのマンガ「吸血少女」「少女フランケン」。コミック中では対決することはなかったが、十数年の時を経て、スクリーン上でついにあいまみえる!




特別な美容法はしていません。高級なアイテムを使っているわけでもないですし。メイクしたまま絶対に寝ないとか、冬場ぐらいはしっかり保湿するとか、最低限のルールは守っていますが、その保湿も顔だけ。全身やれよって(笑)。きょうのメイク中に指摘されたのですが、凄い汗かきだから代謝がいいのかも。


滅茶苦茶お腹が空くタイプです! 焼き肉とか、唐揚げとか、お刺身とか、結構ボリューム感のあるものが好きで、しかも相当な量を食べちゃいます。基本的に太りやすいので、「ヤバい」と思ったらすぐにピラティスに行くとか、深夜の12時過ぎたら物を食べないとか、こちらも最低限のルールは守っていますが……。

男性からモテる法則? 私が教えてほしいですよ。でも、男性に「守ってあげたい」みたいに思わせるのがモテる秘訣かも。モテる女性って基本的にスキがあると思いますよ。ちょっとおっちょこちょいなぐらいがいい。あっ、でも私はそういう所あるのにモテないですねー(笑)

――グラビアとの違いみたいなものはありましたか?
川村ゆきえ:グラビアはその場で目まぐるしくキャラクターを変え、“一瞬”を見てもらうために撮影している、という感じ。ひと言でいえばカメラ目線ですね。基本的に個人プレイで、アイドルのために周りの人達が作り上げてくれる、みたいな。映画は、チームワークがとても大切で、予め決まったストーリーを、全員で形にしていく作業です。女優はその中の1人に過ぎないし、何しろカメラ目線はまずないですよね(笑)。
――どんな女優を目指しますか?
川村ゆきえ:何も喋らなくても、映像を観た人が惹きつけられるような女優になりたいですね。そのためには目の輝きというか、目の力が大切だと思う。今はまだまだですが……。当面はグラビアもやりつつ、しっかり演技を勉強して、女優としての経験を積んでいきたいですね。やはり経験が物を言う世界だと思うし、少しずつ成長していけたらなと考えています。
――最後にenvy(エンビー)の読者に向けて映画の見所を。
川村ゆきえ:女性がホラーやスプラッターを観る機会はあまりないと思いますが、「吸血少女対少女フランケン」は、アクションやラブコメディ、そしてファンタジーのエッセンスが盛り込まれた作品です。しかも、根本は男子を獲り合う恋のバトル。女性でも楽しめる映画なので、ぜひご覧になってください。
――ありがとうございました。

川村ゆきえ/Yukie Kawamura
1986年北海道生まれ。デビューした2003年に「週刊ヤングジャンプ・制コレ2003」で準グランプリを受賞し、グラビア、写真集、DVDなどを中心に活躍。06年12月に映画「気球クラブ、その後」で女優に初挑戦した後は、NHK連続テレビ小説「どんど晴れ」(07年)、青木豪演出の舞台「ウラノス」(08年)、映画「ひとりかくれんぼ 劇場用」(09年)などに出演している。
撮影:笹野忠和(BLiX) 川村ゆきえ着用衣装:ROYAL PARTY/03-6825-9595